シネマなび...VOL.3

※2006年4月のスタートから2012年5月まで、丸6年間続いた「シネマなび」が2012年8月に閉鎖になりました。当時書いた原稿のままに、加筆訂正しないで再録しています。

Vol.3 2006年6月23日

『太陽がいっぱい』
中学時代、雑誌「スクリーン」を読み始めた頃、日本ではアラン・ドロンが大人気でした。僕もすっかり嵌ってしまい、公開作品はすべて観ました。高校生の頃には、似合いもしないのにトレンチ・コートを真似て着ていました。当時流行っていたダーバンの真似です。
アラン・ドロンの映画だけを収録したサウンドトラック盤(LP2枚組)は今でも大切な宝物です。そんなアラン・ドロン作品のベストが『太陽がいっぱい』です。ギラギラした野心が<完全犯罪>に向かう......アラン・ドロンは犯罪者の役なのですが、その危うい魅力にドキドキしました。もう20回以上観た作品ですが、いまでもDVDで年に一度は見直す作品です。
ヨット上でのサスペンス・シーン、ただ市場をアラン・ドロンが散歩するだけのシーン......アンリ・ドカエの手持ちカメラも素晴らしいです。ニーノ・ロータの音楽も最高です。数年前、『リプリー』というタイトルでジュード・ロウ、グィネス・パルトロウ主演でリメイクされましたが、本作には遠く及ばないものでした。

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『潮騒』
中・高時代のもう一人の僕のスターは山口百恵さんです。まだビデオソフトが18,000円くらいしてた頃に『伊豆の踊子』から引退作品の『古都』まで十四本すべてを買い揃えました。しかもベータです......今は観ることも出来ないのですが書棚にはきれいに並んでいます(トホホ)。モモ・トモ映画で一番好きな作品が『潮騒』です。三島由紀夫のシンプルな小説が原作で、映画自体もいたってシンプルです。
『チルソクの夏』はこの映画へのオマージュでもあります。因にヒロイン・郁子(水谷妃里)が新聞配達の途中に神社で手を合わせるシーンは、『潮騒』のなかで初江(山口百恵)が新治(三浦友和)のために祈るシーンのパクりです。
僕は助監督のデビューがこの映画の西河克己監督作品でした。撮影の合間、ミーハーにも山口百恵さんのことばかり質問したことを思い出します。『出口のない海』では三浦友和さんとご一緒することも出来ました。

百恵