さようなら...ミロシュ・フォアマン

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さよなら、ミロシュ...。
1991年、『Hell Camp(仮題)』という映画にチーフ助監督として参加した。9割が日本ロケ予定の作品で、主演女優のオーディションやロケハンをミロシュ・フォアマンとご一緒した。すごく難しい脚本で、ボクには良さがあまり分からなかった。彼が監督するということだけが楽しみだった。どんなシリアスな人間ドラマになるんだろう...と。
ミロシュの言葉で一番印象に残っているのは「僕は〝コメディ〟しか撮らないから...」だった。「カッコーの巣の上で」がまさかコメディ...。「アマデウス」は何となくそう感じることも出来るけど、「カッコーの巣の上で」が...。
大きな障害があって、『Hell Camp』はクランクイン前に頓挫した。成田空港で別れる時に<中止じゃなくて延期だよ>とミロシュは涙を浮かべてそう言った。あれから20数年、ボクはずっと延期のつもりで待っていた。2006年に東京国際映画祭黒澤明賞をミロシュが受賞した折に、再会して食事をすることが出来た。自作品で唯一英語字幕が付いているDVD「カーテンコール」を渡した。観てくれたかなぁ。それが最後の邂逅となった。
ずっと忘れることはない、あの準備した半年間を...合掌。
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