中山優馬君のアルバムショートムービー「交差点」の感想を送らせていただきます。
何度も観る好きなシーンがいくつかあります。初めてトキコさんの家を訪ねる日のトモヤを描くひとコマひとコマです。まず電車の中でじっと免許証を見ている。踏切が上がると携帯を片手に目的地を探しながらくちびるをキュッとする。部屋に通されるとそわそわし、写真を見ようと立ち上がりかけるも気配を感じて表情をちゃんと直す。出された紅茶のカップを会釈だけして両手に持ち、すぐに猫背で口をつける。何かが始まる予感を表現するトモヤを描く一連の流れが大好きです。優馬君の初々しい演技が魅力的です。
作品の中でアルバム曲を大切に使ってくださっていることにも感激いたしました。ダンス曲が、2人の時の 『xoxo』から、独りになって踊る場面では「ありのままの自分で…」というメッセージを歌う『アイオライト』に。 また、『舞い、恋』は、透き通った声で切なく歌いあげるヴォーカルと美しい映像とが結びつき、心に焼き付きいてはなれません。
トモヤに感情移入して30分間があっという間でした。そして、何度も何度も観た後、ある時突然トキコさんの気持ちに思い至りました。「失って初めて届く思いもある。」というナレーションを改めてかみしめました。作品をもっと好きになった瞬間です。
初のソロアルバムを出す優馬君が佐々部監督に出会い、この作品をアルバムの中に収めて届けてくれたことは言葉に表せないほどの喜びです。 役者中山優馬にこんな役がほしいと、ずっと願っていたとおりの作品でしたから。本当に3日間で?30分で?と。色々な意味で今もまだ驚いています。
物語の全てで繊細に表現されるトモヤの喜怒哀楽の表情がどれも好きです。一生懸命に生きるトモヤがとても愛おしいです。光と影を強烈に放つ役者中山優馬を30分という短い時間の中に、こんなにも生き生きと輝かせてくださって本当にありがとうございます。
切ない痛みをどこか軽やかに前向きに描いた「交差点」の世界は、今の優馬君の歩みに重なって、胸がいっぱいです。 いつか、佐々部監督の作品を演じる優馬君が大きなスクリーンで観られますように。
観た瞬間からこの感激を優馬君にも佐々部監督にもスタッフの皆さんにもお伝えしたくて仕方なかったのですが、その方法もよくわからず躊躇していました。拙い感想ですが、感動を少しでもお伝えできればと思い、勇気を出して送らせていただきます。 ありがとうございます。
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